グエン・クイン・アイン さん
グエン・クイン・アインさんは日本での留学を経て、現在は ハノイを拠点に活動する子供向けの日系スポーツスクールで事務業務を担当しています。この仕事を選んだきっかけや仕事のおもしろさ、大変さなどについてお話を伺いました。
毎日が「チャレンジ」
-現在の仕事について教えてください。
ベトナムや日本の子供たちにサッカーや空手、チアダンスを教えるスポーツスクールで経理やスタッフの管理、運動会や日越文化交流イベントの企画などを担当しています。があるときは通訳やサポートなどもしています。
-なぜ、この会社で働こうと思いましたか?
私はずっと同じ仕事をするのではなく、 いろいろなことにチャレンジしていきたいと思っています。私は事務担当 としてこの会社に入りましたが 、事務だけでなくいろいろなこと にチャレンジさせてもらっています 。スクールには日本人の子供もベトナム人の子供も参加しているので、たくさんの人とつながることもできると思いました。子供たちは本当にかわいいです!
-この仕事の一番おもしろいところは何ですか?
たくさんのイベント に関われることです。どんなイベントならみんなが楽しめるか、イベントを成功させるためにどうすればいいかなどを考えて実施するのはとてもおもしろいです 。
「言葉と文化」で人と人とを つなぐ
-仕事で大変だと思うところはありますか?
日本人のコーチがベトナム人の子供を指導するとき、日本人の考え方や礼儀作法などはベトナム人の感覚とは違うところがあるので、『なぜこんなことをしなければならないんだろう』と、なかなか理解してもらえないことが多いです。 例えば、長時間の屋外イベントでベトナム人は終了時間前でも疲れたらこちらに断りなく帰ってしまうことがあります。日本人は必ず最後まで残ってコーチに挨拶をしますし、早く帰る場合でも一言断りますよね。なぜ断りなく帰る のかがわからなければお互いに嫌な気持ちになりますが、「こういう考えだったのか」とわかればお互いを理解できますしコミュニケーションもうまくいきます。日本人の考え方や文化、礼儀作法にはベトナム人も学ぶべき良いところがたくさんあると思うので、私がベトナム人の子供たちに通訳するときは、言葉だけでなく日本人の考え方の良さも伝えられるように考えて話しています。難しいことですが、これは私にとっての「チャレンジ」です。
日本での「チャレンジ」
-アインさんは2年間日本に留学していたんですよね? どうして日本に留学しようと思ったんですか?
最初はアメリカに留学しようと思っていたんですが、知らない国に行くのは不安で…。そんなとき、名古屋に留学していた友達から日本のことをいろいろ聞いて日本への興味が出てきました。子供の頃から日本のアニメや文化が好きでしたし、知り合いがいた方が安心できるだろうと思って最終的に日本に決めました。
-日本での生活はどうでしたか?
勉強しながらアルバイトをする生活は忙しかったですが、友達もたくさんできてとても楽しかったです。うどん屋さんでアルバイトをしたことも私にとっての『チャレンジ』です(アインさんが日本で一番好きな食べ物はうどんだそうです)。アルバイトでは日本語が話せないと仕事ができないので、日本語を勉強するモチベーションにもつながりました。
-日本語の勉強はどうでしたか?
勉強を始めた頃は会話が全然できませんでしたが、「日本語で話したい!」「私の言いたいことを伝えたい!」という気持ちがとても強かったので、積極的に日本人と話すようにしました。話さないと上手にはなりませんからね。会話ができるようになるにつれて、日本語のレベルもどんどん上がっていきました。
未来の「チャレンジ」
-これからやってみたいことはありますか?
将来は日本で生活するベトナム人をサポートする仕事がしたいです。留学したとき、私は友達が日本にいたからいろいろ助けてもらうことができました。でも、日本に友達や知り合いがおらず、誰にも頼ることができなくて困っているベトナム人はたくさんいます。そのような人たちに生活情報の提供や日本語が勉強できる場所を紹介するなど、困ったときの拠り所になれたらいいなと。今はベトナムで働いて経験を積んで、いつかまた日本で『チャレンジ』したいと思っています。
生き生きと楽しそうに話すアインさんがとても印象的でした。これからの「チャレンジ」も楽しみですね!
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インタビューは日本語で行いました。本稿はインタビューの際のご本人の日本語を編集したものです。写真はいずれもご本人からの提供です。
発行/国際交流基金ベトナム日本文化交流センター
発行日/2023年12月20日
執筆/藤井舞(同センター日本語専門家)
編集/藤長かおる(同センター日本語上級専門家)
生駒美帆(同センター日本語指導助手)
藤村春菜(同センター日本語指導助手)
土谷リサ(同センター日本語事業担当スタッフ)
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